こんにちは!チカミチの後藤です。これまでのコラムで、SNSマーケティングにおけるUGCの重要性についてお話をしてきました。
マーケティングの基本「ULSSAS」(ウルサス)とは?ユーザー行動を掴んで、SNSマーケティングに活かす!【SNS-2】事業を起こしたばかりでSNS上では口コミ(UGC)がまだない、商品名や企業名などで指名検索されることがないという場合、UGCを生むきっかけとなるコンテンツを企業側から仕掛ける必要があります。どうやったらUGCを促すことができるのか、そのコンテンツづくりについて考えていきましょう。
商品を知ってもらうためのコンテンツ
UGCが少ない、またはほとんど無い状態から自然なユーザー投稿を促すためには、企業側がSNS上で何かしらのコンテンツを投稿するということが必要になってきます。消費者にとって価値あるコンテンツを提供することで商品・サービスに対する需要を得て、ファンを獲得する手法を「コンテンツマーケティング」と呼びますが、「価値あるコンテンツ」とはどんなものでしょうか。
UGCが生まれるということは、商品やサービスに対する高評価や共感を得られるということです。つまり、商品に関するコンテンツを見た人が「これいいな!」「気になる!」と思える要素があるかどうか。いいなと感じる部分がなければ、家族や友人におすすめしようとは思いませんよね。「誰かに教えてあげたい」と思わせることがスタート地点なのです。企業としてのこだわりや、歴史、ノウハウなど商品によって様々ですが、人の共感を得られる商品の長所を伝えるコンテンツこそが「価値あるコンテンツ」だといえるのではないでしょうか。
コンテンツ=広告だけではない
次に、商品の良さを伝えるコンテンツづくりの具体的な方法について考えていきます。
コンテンツをつくるといっても、広告を制作して出稿することだけがコンテンツマーケティングではありません。例えば、商品を作っている様子を動画にしてSNSに投稿したり、サービスに関連する豆知識を掲載した企業ブログをSNSで紹介したり、伝えたい情報を届けられる方法であれば何でもいいのです。
写真や動画を使って商品を紹介するのもひとつの手ですが、ハッシュタグの利用も効果的です。ハッシュタグをつければ、ツイッターやインスタグラムで情報検索する際に特定のカテゴリーに絞ることができ、興味を持つ人たちに情報を見つけてもらいやすくなります。たくさん検索されてトレンドとなっているハッシュタグと組み合わせたり、指名検索に繋がるよう企業名や商品名をハッシュタグに入れてみたり、いろいろな方法が考えられます。
SNSへ投入したコンテンツについて、テレビやネットニュースなどのメディアに取り上げられて実際の購買につながるケースはもちろん考えられますが、SNSでは個人の誰でもがメディアとしての発信源になりえます。誰かがコンテンツを取り上げてくれればそれがUGCとなるので、あとは企業のアカウントでその投稿にリプライを送ったり、リツイートしたりして、新たなUGCの発生を狙っていくことができるのです。
コンテンツマーケティングの強みとは
近年コンテンツマーケティングが浸透し始めた理由として、商品やサービスのことを知らない人や、買おうと思っているわけではない「潜在層」の人にもアプローチできることが挙げられます。
代表的な広告手法に、商品・サービスに関連するワードを検索した人に広告を表示するリスティング広告、一度閲覧したサイトの履歴を元に他のサイト上でも広告を見せるリタゲーティング広告があります。どちらもコンテンツ表示の起点となるのは、ネット検索をするかサイトを訪れるかになるため、顧客となる側から行動してくれることを待つ必要があるんです。商品をネットで検索して、情報にたどり着いてくれるのを待つだけでは、どちらにしても商品のことを知っている層しかカバーできません。
その点コンテンツマーケティングは、SNSでコンテンツを発信することで、その広告記事、ブログ、動画などを友達のリツイートからたまたま見かけた、という形で情報が届く人も出てきます。極端に言えば、全く商品や企業のことを知らない人でも、何気なく目に留まったコンテンツをきっかけにして興味を持ってくれる可能性が非常に高いのです。
コンテンツマーケティングでうまくアプローチすることができれば、商品を買いたいと思っている人の背中を押す効果だけではなく、新たなターゲットを生む効果も期待できます。どんな人に商品やサービスの情報を伝えたいか?ということも視野に入れて、実践していきたいですね。