こんにちは!チカミチの後藤です。
SNSマーケティングで多くの企業が運用し始めているInstagram。アプリではどんな機能が備わっているのか、企業のマーケティングで活用できる具体的な例を挙げながらご紹介していきます。まずは、一昨年から新しく搭載され注目を集めている「リール」、そして広告コンテンツとしてのメリットが満載の「ストーリーズ」を見ていきましょう。
リールは動画投稿機能の1つで、最大で60秒の縦向き動画を簡単に作成して投稿できる機能です。ホーム画面にあるリール専用のタブ、もしくは発見タブで投稿されている動画を表示できます。文字やスタンプ、BGM、エフェクトなど基本的な編集機能もあり、画像よりもより多くの情報量を1つの投稿で発信できるという特徴があります。
マーケティングで活用できる最大の利点は、フォロワー以外のユーザーにも自分のリール投稿が表示されるという点です。フォローに関係なく自分のアカウントを知らない人にも投稿を見てもらえるため、より多くのユーザーに動画を見てもらって認知度を上げるチャンスがあるということですね。
リールの表示画面ではスクロールするとすぐに次の動画が流れてくるため、1つの動画をじっくり見るというよりも、ちょっとした時間に次々と再生していくようなイメージです。
ユーザーのからたくさんのいいねやコメントがつき、再生数を伸ばすことができれば、注目の投稿としてさらに多くのユーザーに広まっていくことになります。話題になった動画は再生数が数千万回にまでのぼるものもあり、それだけ自分のコンテンツが世に広まる可能性を秘めています。
リールを利用するメリットはフォロワーを増やすことより、たくさんのユーザーにコンテンツを見てもらい、企業や商品の情報を知ってもらうことにあります。
普通のフィード投稿とは違い、24時間限定で投稿が表示されるのがストーリーズです。最大15秒で画像と動画どちらも投稿でき、リールのように1つの投稿を表示させて画面をタップすると、次の他の人の投稿に移ることができます。 投稿が残るのは24時間なので投稿自体のハードルも低く、フィードと比べるとフォロワーに何気なく閲覧してもらえるという特徴があります。
リール投稿と決定的に違うのは、原則ストーリーズは自分のフォロワーにしか投稿が表示されないという点です。しかし、きちんとストーリーズの活用方法を知って投稿に力を入れればフォロワー数を増やすこともできます。
ここで、Instagramの「エンゲージメント」という数値について少しご紹介したいと思います。
Instagramではユーザーのいいねやコメントなど、投稿に起こしたアクションをエンゲージメントとして算出しています。例えば、いいねとコメントをお互いにアクションし合っているユーザー間のエンゲージメントは大きいといえます。簡単に言うとインスタグラムでは、エンゲージメントが大きいほどユーザー同士の親密度が高いと判断しているんです。
投稿に対してたくさんのいいねとコメントがついた場合も、エンゲージメントが大きくそれだけ「質の高い」コンテンツだと判断され、発見タブに表示されるなどより多くのユーザーへの露出度が高くなります。逆に言えば、アカウント自体のエンゲージメントが大きくないと影響力があまりないアカウントと判断されてしまうのです。
ストーリーズは、このエンゲージメントを高めることができるため重要な機能なんです。
ストーリーズの投稿機能には、様々な「スタンプ」が用意されています。スタンプには場所の情報、ハッシュタグなどのほかに「質問BOX」「アンケート」「クイズ」といったフォロワーにアクションを起こさせるスタンプがあるんです。
これらのスタンプをストーリーズの投稿に織り交ぜてフォロワーにアクションを起こしてもらうことで、自分のアカウント自体のエンゲージメントを高めることができます。そうすると、自分のストーリーズ投稿がきっかけでアカウントのエンゲージメントが大きくなり、リールなどの投稿が発見タブに表示されて自分のアカウントを知らない人とも繋がれる可能性が出てくるんです。
つまり、ストーリーズを投稿してフォロワーにアクションをもらうことで、結果的にフォロワー・閲覧数の増加に繋がってアカウント運用の目的を達成するチャンスが生まれるのです。
動画投稿のSNSアプリとして有名なのはTikTokですが、TikTokを利用しているユーザーは10〜20代と比較的若い世代が多いためターゲット層が限られてしまいます。また、最近ではYouTubeでも「ショート」という縦画面のショート動画を投稿できる機能が新しく追加されましたが、動画視聴がメインのYouTubeではユーザー同士が繋がるSNSとしてのポテンシャルはあまり見込めません。
Instagramでは、世代に限らず幅広い年齢層のユーザーに向けてコンテンツを発信でき、投稿をきっかけにして問い合わせや商品購入までつなげることが可能なんです。
ユーザーは自分が見たいカテゴリで動画を絞り込むために、ハッシュタグやキーワード検索で動画を探すことができます。そのほか、リールでは動画の中で使われているBGMで絞り込むこともできるので、人気のBGMをつければその曲を使った動画を探している人の目に留まりやすくなります。
また、動画を最後まで見てもらうためにタイトルを最初に入れて動画の内容を分かりやすくしたり、動画の一部で再生速度を早送りにして飽きさせない構成にしたりと、編集機能を使って様々な工夫を施すことができるんです。
一から広告を制作するには編集ソフトや専門的なノウハウが必要になりますが、アプリで簡単に動画を編集することができるので、知識がなくても品質の高いコンテンツをつくれます。また、ユーザーに与える広告感が強くなく、広告に比べて視聴してもらえるハードルが低いことも大きな強みですね。
リール、ストーリーズにはお話しした機能のほかにも様々な機能がありますので、これからInstagramを始める方は実際に使ってみながら編集や投稿のやり方を見つけていっていただければと思います。他の企業アカウントがどのような使い方をしているのか、見てみて参考にするのもいいかもしれません。既に企業アカウントとして利用されている方は、エンゲージメントの仕組みや施策例をより掘り下げて、リールとストーリーズの運用に活かしてみてはいかがでしょうか。