戦略立ての大きな一歩に繋がるSTP分析の基礎知識【frame-6】

こんにちは!チカミチの後藤です。世の中には様々な商品・サービス・情報が溢れており、多くの企業・店舗の皆さまも頭を悩まされていることかと思います。供給過多となった市場で必要とされる商品を生むには、狙うターゲットを「細分化」して方針を決めることが不可欠です。そこで用いられるのが「STP分析」。今回は、マーケティングの要とも言える戦略立案のための分析手法についてご紹介していきます。

狙うべきターゲットを捉えるSTP分析

STP分析とは、「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」からなる国内の起業が多く用いているマーケティング分析手法の1つです。

マーケティングの考え方として、市場の全体をターゲットとしたいわゆる「万人受け」の商品やサービスは、結局誰からも必要とされずに売れない・・・という前提があります。

その理由は、あらゆる需要を1つの商品もしくはサービスによってカバーすることはできないからです。ある特定の層に向けて商品の魅力を特化させ、ファンを獲得するために重要なのがこのSTP分析なんです。幅広い顧客からそれなりの評価をもらうよりも、狙ったターゲット層から熱い支持を得ることが目的だということですね。

ニーズに注目!セグメンテーション(Segmentation)

STP分析で最初にすることは、市場を細分化する「セグメンテーション(Segmentation)」による分析です。要は、狙っていく顧客層をいろいろな枠組みに分けていくという作業になります。取り扱う商品・サービスに対するニーズに注目しながら、大まかな分類から細かく特徴を捉えていきます。

年代・性別・地域別などで分類して、それぞれの志向から商品の差別化を図る方法もありますが、顧客のニーズを切り口とした方が簡単に考えられる場合もあります。例えばドライヤーだと、ニーズとして「早く乾かせる風量のものが良い」「トリートメント・美髪効果が欲しい」「サロンで使える高性能が必要」「持ち運びできる形が良い」などがありますね。こういった需要のカテゴリーに合わせた機能が開発され、特定の顧客層にぴったりな製品が生まれていくというわけです。自社の商品・サービスに対してどのようなニーズがあるか、多岐に渡るニーズを徹底的に分類していくことが重要になります。

狙うべき顧客層を深掘りするターゲティング(Targeting)

セグメンテーションによって分けた顧客層から、自社にとって本当に魅力的な顧客層はどこなのか見極めていくのが「ターゲティング(Targeting)」です。分類されたいくつかの顧客層を様々な視点から評価してみて、狙うべきユーザー層なのかどうかを判断していきます。

その視点というのは、「3C分析」で用いる市場・競合・自社の3つです。どの程度の市場規模で収益をあげられる見込みはどのくらいあるか。競合の数、自社の優位性や資源はどのくらいあるのか。競合数が少なく市場での収益性がそこそこ想定されるとしても、自社の目指す将来のビジョンとは違う・・・というケースも出てくるかもしれませんよね。単に売上アップできるかどうかではなく、事業の方針に矛盾が出てこないかということも「自社」の視点から評価する1つの基準です。

ターゲティングでは顧客層のイメージをできるだけ具体的にすることによって、練るべき戦略が考えやすくなるため、ターゲットを1人のプロフィールまで落とし込むペルソナ分析も一般的な方法です。ターゲットとする人物像をどこまで落とし込めるかによって、その後の戦略立案でターゲット像をぶれさせずに進められるか決まってくるんですね。

ポジショニング(Positioning)で立ち位置を明確に

ターゲットの特定ができたら、最後に市場での立ち位置やアピール方法を考える「ポジショニング(Positioning)」を行っていきます。狙うターゲットにとって、自社の商品が競合に比べても魅力的に見え、市場の中でも一目置かれる存在になるためには、どのような位置に立てばいいかを考える作業ですね。

2軸のマップを作成して考えていくのがポジショニングの主なやり方です。ターゲットが商品を購入する時、決め手になる要因を縦軸と横軸に設定します。機能重視なのか価格重視なのか、トレンド重視なのか好み重視なのかなど、市場を全体的に見渡せる軸の設定が望ましいですね。大事なのは、軸の両端ともがターゲットにとって価値がある特徴であること。そして、競合と自社がどの位置にいるかを当てはめていった時に、1つの範囲に偏っていたらマップの意味がなくなってしまいますよね。それぞれの企業が持つ独自性や特徴の区別がつくマッピングができているかが一番重要なポイントです。

最後に、マップのなかで自社が目指すべき今後のポジションがどこになるかを考えていきます。マップ=市場なので、空白になっている範囲がこれから狙っていけるポジションということになります。または、今いるポジションで獲得している範囲を広げていく、という戦略を立てるかです。設定する軸の内容によって様々なマップを作成できるため、セグメンテーションとターゲティングで定めた方向性から、軸の設定を試行錯誤することも必要かもしれません。

このように、STP分析は自社がとるべき戦略を明確にすることができ、日本で展開する企業がSTP分析によって新たな市場を獲得した事例もあります。しかし、この分析で効果を生むためには、あらゆる情報を集めた上に検討を重ね、ターゲット像や市場での立ち位置を徹底的に深掘りできるかどうかにかかっているということも忘れてはいけません。マーケティングでは分析による情報収集と、緻密な戦略立てによって売上アップや新規開拓に繋がっていくのです。

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